【車中泊でお遍路16日間(主に愛媛編)】
〜私のお遍路・こんな感じで巡りました〜
// 旅々どーも(^_^)/の車中泊日記//

車中泊

 どうも~! 旅々どーも(^_^)/ でーす。
 この前、床に黒くて丸い虫みたいなのが落ちていました。カナブンにしては少し小さいなと思いながらつまんでみると、タニシのような巻き貝だったのです。元々、メダカの水槽の中にいたものでした。実は前にもあったことなのですが、水が合わないのかかまってもらいたいのか知りませんが、こうやって時々脱走を企てるのです。水槽の縁から床にダイブしてどこを目指していたのでしょうか。謎は尽きません。

 さて、今回のポイント
・「車中泊でお遍路」のその3、愛媛県を中心に

 前回は、【車中泊】「車中泊でお遍路16日間③ 〜私のお遍路・こんな感じで巡りました(その2・主に高知編)〜 」として、第5日の室戸岬から第8日の宇和島市の道の駅「津島やすらぎの里」までをお伝えしました。
 今回は、続く【第9日】からです。今回も、これから車でお遍路に出たいな、と思っていらっしゃる方に是非、お読みいただきたいです。


【第9日】

《この日の概要》
 この日は、出だしから大失敗の一日になってしまいました。そんなこんなの残念な思いから始まった一日を紹介します。
 岩屋寺をこの日の最終参詣地にしていました。これまでとは違って、だいぶ内陸に入っていかなければなりません。もしかしたら険しい道やら曲がりくねった道やらも想定していましたし、150kmくらいの行程にもなりますので、できるだけ早いうちに距離を稼ごうとしたのが失敗の元でした。道の駅「津島やすらぎの里」を出発して10kmほどで宇和島に入った訳ですが、今日一日の長い行程のことを考えていたためか、楽しみにしていたはずの宇和島城を、うっかり素通りしてしまったのです。実は、この大失敗に気付くのはだいぶ先のことでした。
 傘を差そうかどうしようかと悩む程度の雨の日でした。四国に入って雨らしい雨はこの日が初めて。予報もそんなに悪くなかったので、私は普段の服装で41番龍光寺42番仏木寺を参拝しました。
 昼食は、道の駅「どんぶり館」。まだ11時を過ぎたばかりの頃でしたが、「どんぶり館」というネーミングにもつられ、早めにお昼をとることにしました。お腹ペコペコというわけではなかったので軽く? 済ませようと、私がしらすの釜あげ丼、そして、パートナーがカレーを注文。食べてみれば結構な量でしたので、午前中から満腹に。この店の前で外国人の男性がパンを売っていたので、戻りに、夕食用のピザパンなどを購入しました。一切れが大きめで、さすが国際サイズ。後で食べましたが、トマトソースが利いていてとても美味しかったですよ。写真を撮ってよいかジェスチャー交じりに聞いたら、快くOKを出してくれました。

しらすの釜あげ丼を頼みました。思っていたよりボリュームたっぷり。「軽く」のつもりが「ガッツリ」になってしまいました。
玄関先でパンを売っていた外国の方。どれも手が込んでいておいしそうでした。

 道の駅の近くにある、長い廊下で有名な「開明学校」を見学に行きました。私たちの他に客がおらず、係の人が一通り説明してくださいました。直線で100m以上もある長い廊下は、よくテレビで雑巾掛けレースをやっているのを視て知っていましたが、さすがにチャレンジする気力も萎えるほどの長さ。有名な場所に来た、という事実だけを大事にすることにしました。

「開明学校」の長〜い廊下。とても雑巾掛けにチャレンジする元気はありませんでした。

 次に、開明学校近くにある43番明石寺をお参りしてから、大洲城へと向かいました。大洲城までは20km程の道のりでしたし、ナビの案内通りに進んだら、いつの間にか高速道路に乗ってしまいました(無料区間でしたので、ナビの「一般道優先」は間違ってはいませんでした)ので、あっという間に着いてしまいました。
 高速を降りる頃です、あの大失敗に気付いたのは。大洲城の「城」つながりで思い出したのです。宇和島城をすっ飛ばしてしまったことに。もうここまで来てしまったこととその日の先の行程のことを考えて後戻りは断念。「現存十二天守」制覇を楽しみにしていたというのにこの有様です。後ろ髪を引かれる思いでしたが、気持ちを入れ替え、泣く泣く行程を進めることにしました。
 大洲城手前の駐車場に車を停め、昔、寅さんの撮影で使われた売店前で写真を撮ったりしながら本丸へ。そして、本丸から遠くに見えた南隅櫓にも足を運びました。大洲城最古の建物ですので是非、お立ち寄りを。
 大洲城からは、ひたすら内陸を目指し、44番大寶寺へ。そして、45番岩屋へ。この岩屋寺が、今回のお遍路の中で一番印象に残っています。と言いますのは、一番怖い思いをした場所だからです。お大師様が修行したと言われる岩穴まで上るには、木材で作られた急なはしごを上らなければなりません。せっかく来たのですから上ってみたいですし、次にお遍路に来る頃には足腰も今よりは弱っているはずですので、結論は「今でしょ!」となりますよね。パートナーを守らなければなりませんから私が下に着いて一緒に上ってはみたのですが、高さというものは、下から見るのとは大違いですね。その上、問題なのは降りる時。上る時にすでに怖さを実感してしまった後ですので、恐怖は倍増。よく無事に降りてこられたとほっとしたことを覚えています。次回は絶対に上りません。

遠くから見るとそれほどではないように見えますが、実際に上ると屋根の高さより上です。あ〜、怖かった。

 峠を越えて道の駅「天空の郷さんさん」へ。ここは、道路の向こう側に警察署があって、車中泊をする人間には妙な安心感が得られます。いつものようにトイレと施設内を見学し、お目当ての入浴施設へと向かいました。残念ながらお休みで、仕方なく道の駅に戻りました。今晩はお風呂無し。となれば、食材やらアルコールやらを買ってこようと近くのローソンへ歩いてもわずか2分もかからないほどの所にありました。これも安心材料です。私たちの他にも車中泊の車が何台か見られましたので、割と人気のスポットなのかもしれません。道路の車の通りも気にならず、朝まで静かに過ごすことができました。
 残念な思いで始まりはしましたが、終わってみれば中身の濃い一日となりました。

《参拝》 41番龍光寺〜45番岩屋寺

《車中泊地・宿泊地》
 道の駅「天空の郷さんさん」は、平成26年4月登録。隣には中学校と団地、そして、警察署。警察署が近い、というだけで「安心」感はググッとランクアップしますね。ローソンも近くにあります。入浴施設が近くにないことを除けば、車中泊しやすい道の駅です。この道の駅に向かう途中、どこかでお風呂に入ってしまうのがよいと思います。

《観光・見学》
 開明学校の廊下は、テレビで視た感じよりも実際の方がずっと長いのでビックリしました。ちなみに、雑巾掛けタイムのベスト10だかが貼り出されていましたよ。元気な方は、新記録樹立にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 大洲城は、駐車場から歩いて5分くらいで天守に行けます。南隅櫓は大洲城最古の建物ですので、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。駐車場からだいたい3分くらいだったと思います。
 宇和島城は、泣く泣く次回のお楽しみということに。

《走行距離》 約145km


【第10日】
《この日の概要》
 朝、道の駅「天空の郷さんさん」を出発して46番浄瑠璃寺へ、そして、51番石手寺までの六山のお参りを終えたのがお昼過ぎ。予定していた参拝が済んだので、ホテルへ向かいました。
 予約してあったターミナルホテル松山は、JR松山駅のすぐ目の前にあり、道路には路面電車が走っているので何かと便利な場所にありました。
 ホテルの隣りにある駐車場に車を停めさせてもらって、路面電車に乗り込みました。車窓の景色を楽しみながら道後温泉を目指します。目的は、道後温泉観光と入浴。ゆっくりとした電車の速度はのんびりと外を眺めるには丁度良く、割と時間が掛かりましたが何ら退屈することもなく楽しめました。
 終点の道後温泉駅で降り、お決まりの「顔出し」で記念写真。そうこうしているうちに道後温泉駅に「坊ちゃん列車」が入って来たので様子を見ていると、客車を切り離して先頭の機関車部分だけが奥に向かって行くのが見えました。いったいどこで反転するんだろうかと興味が湧いてきたので着いて行ってみると、停車した場所で機関士と車掌が降りてどこかのレバーを引き、台車の上の部分だけを180°回転させました。転車台で台車ごと方向転換させるものだとばかり思っていたので、これには正直驚かされました。
 温泉街の店先を覗きながら歩いて行くと、テレビでお馴染みの道後温泉本館が目に飛び込んできました。さすがに有名な観光スポットですので、建物の周囲にはたくさんの観光客が写真を撮っていました。やはり、身近で見ると、大きさや高さ、建物の風格が実感できますね。受付に行くと、入浴はできるのですが、2階の休憩室は工事中のために利用できないとのこと。おっと、これは想定外。道後温泉本館と言えば、やはり2階の休憩室も是非入ってみたいと思っていただけにガッカリ感倍増。温泉だけで済ますしかないと思って脱衣場に行ってみれば着替えるのも大変なくらいの混み具合。浴室も同様で、空いている場所が一つか二つくらいでしたので、まずは場所を確保して体を洗って湯船へ。むしろ湯船の方が空いていたので、浴室内をぐるりと眺めながら寛ぐことができました。2階の休憩室は次回のお遍路の楽しみにしておくことにしましょう。

売店を覗きながら歩いて行くと、アーケードの切れた先に、突然、道後温泉本館の建物が姿を現すといった感じでした。

 道後温泉駅から再び路面電車に乗ってホテル前まで。時間も丁度良くチェックインを済ませて部屋へ。フロントでお勧めの居酒屋を紹介してもらってその店へ行くことにしました。六山もお参りした上に道後温泉に行けたという充実感にたっぷり浸りながらた〜っぷり飲んで食べました。

《参拝》 46番浄瑠璃寺〜51番石手寺

《車中泊地・宿泊地》
 ターミナルホテル松山はJR松山駅前にあり、かつ、目の前の道路には路面電車が走っているので市内観光にはうってつけの好立地、好環境だと思います。

《観光・見学》
 道後温泉駅道後温泉本館は、やはり一度は訪れたい場所ですね。観光客で賑わっているのも、路面電車が走っているのも有名観光地らしてくていいですね。坊ちゃん列車に乗ろうかと時刻表を見ましたが、本数がそれほど無いことが分かりましたので諦めました。自分で乗らなくても、外から見る方が面白いかもしれません。

《走行距離》 約40km


【第11日】

《この日の概要》
 ターミナルホテル松山の朝食はバイキングでご飯もパンもあったので、和食党の私には助かりました。朝食会場は、朝食に下りてくる宿泊客が上手にばらけていたためか混雑した感じがないのもうれしいです。時間は少々早め(いつものことですが…)でしたが、ホテルを出て、車で松山城へ。
 二之丸御殿跡近くの駐車場に車を停めて、二の丸御殿跡地を見学しました。ここは、建物があった場所が分かるように線で区画されていたり、それぞれの場所の説明がきちんとされていたりしてとても親切で丁寧な施設だと思いました。ここから本丸へ続く遊歩道をひたすら上って本丸の下まで行くと、数名のグループを引き連れた男性のガイドさんがいました。お願いして仲間に入れてもらうことができました。自称、福山雅治だというそのガイドさんは、途中の坂や門、井戸の跡などを丁寧に、そして、それ以上に面白おかしく説明してくださいました。名物ガイドさんのようでした。

念願の松山城。二之丸跡も楽しめましたし、本丸まで上れば大満足。面白いガイドさんもいましたしね。

 念願の松山城見学でき満足感に浸れましたので、お遍路再開。52番太山寺から59番国分寺の八山を一気にお参り。54番延命寺では、お一人でお遍路をされていた方に声を掛けていただき、これも縁だから是非自分のところでやっている温泉に入りに来ないかと誘っていただきました。ご迷惑をお掛けできませんのでご遠慮させていただきましたが、何か所かでお接待をしていただいたこともあり、こうした人とのふれあいも、お遍路の楽しみの一つですね。受け売り情報なのですが、「お接待」や食事等で何かを食べる時には、「輪袈裟」を首から外すのが正しいそうです。「お接待」をしていただいた場所でベテランのお遍路さんから教えていただいたことです。※「輪袈裟」などのお遍路の服装や持ち物については、前にお伝えしましたので、こちらをご覧ください。

 車中泊予定地の道の駅「今治湯ノ浦温泉」へ。トイレ、施設を確認後、温泉に向かいました。大きな建物のクアハウスとは別に温泉施設があり、駐車場に車を停めてネットで調べたところお風呂も食事も評価が高いことが分かったので温泉施設に入ってみることにしました。外観はちょっとお洒落な感じで、全体にこぢんまりしていました。まだ時間も早かったので、浴室も2、3人の入浴客がいるくらいでした。
 道の駅に戻って、あらかじめ買っておいた食材で夕食。道路のすぐ脇でしたが、思いのほか静かで助かりました。

《参拝》 52番太山寺〜59番国分寺

《車中泊地・宿泊地》
 道の駅「今治湯ノ浦温泉」は、平成10年4月登録。決して、若くはない登録年月ですが、名前に「温泉」と入っていること自体が大きな魅力でしたので、ここを車中泊地にしてみました。大きな道の駅ではありませんが、名前の通り、温泉が近くにありますので車中泊には都合が良いと思います。土曜日には朝市が開かれることがあるようでしたので、金曜の晩に車中泊をされる場合は、念のために店から離れた場所に車を停められることをお勧めします。

《観光・見学》
 松山城は、二之丸御殿跡がとてもよく整備されていたことが印象的です。そして、本丸までの上り坂、雰囲気ありました。本丸も実際に上ってみるとその広さが実感されます。ガイドさんも忘れられそうにありません。

《走行距離》 約80km


【第12日】

《この日の概要》
 賑やかな声で目を覚ましました。外を見ると、売店の近くに軽トラが数台並び、近くの人たちだと思われる人が10名近く、朝市の準備を始めたようでした。邪魔になっても行けないと思い、トイレと洗面を済ませてそそくさと道の駅を後にしました。
 この日はお遍路デー。60番横峰寺から65番三角寺の六山を巡りました。
 車中泊予定地の道の駅「霧の森」までは約10km。ぐっと内陸に入りました。途中、本当にこの道でいいのだろうかと少々不安になりながら進むと、道の駅の案内表示が。2km手前にあるこの看板を見るとほっとします。
 駐車場に着いたのが午後3時過ぎ。トイレを確認してから、駐車場の真ん中にある売店を覗くと、うれしいことにタイムサービス。焼きそばと何かを半額で購入。ラッキー! 今度はお風呂に入ろうと、道の向こう側を流れる川に架かる吊り橋を渡って入浴施設へ。お風呂もよかったですが、風呂上がりに食事ができたのもうれしいです。唐揚げだかをつまみにしてビールを飲んでいたら、同じく風呂から上がった子どもが、最初は奥の方で家族と一緒にいたのに、明らかに唐揚げちょうだいオーラを発しながら少しずつ近づいて来るのが分かりました。私のすぐ脇まで来たことに気付きましたが、あえて知らんぷりをして美味しそうに唐揚げを食べました。親はいったい何やってるんだ〜!
 車に戻った頃には薄暗くなり始めていましたが、キャンピングカーやら車中泊だぞといった車が5、6台停まっていました。山間の静かな道の駅でしたので、夜中はぐっすりと休むことができました。ところが、翌朝、また人の声で目を覚ましました。今度は、登山靴を履いた人たちが集まり始めていたのです。まだ6時前。二日続けて人の声で目を覚ますことになりました。

《参拝》 60番横峰寺〜65番三角寺

《車中泊地・宿泊地》
 道の駅「霧の森」は、平成22年8月登録。駐車場側に屋外トイレがあります。吊り橋を渡った側には温泉施設(中に飲食スペースがあります)やレストランがありますので、申し分のない道の駅だと思います。また、環境もいいですね。川原に下りる道があったので、行ってみましたが、夏には川遊びやバーべーキューで賑わいそうな場所でした。

《観光・見学》 なし

《走行距離》 約110km


 今回は、お遍路第9日の道の駅「天空の郷さんさん」から第12日の道の駅「霧の森」までを紹介しました。3回の道の駅車中泊と松山市内でのホテル1泊でした。
 車中泊地の3つの道の駅は、どこも綺麗でしたし静かな環境でもありましたので車中泊にはお勧めだと思いました。中でも「霧の森」は、橋を渡ればすぐに温泉と食事が可能ですのでお勧めです。「今治湯ノ浦温泉」も車で数分のところに温泉がありますのでここも良かったですよ。
 ただ、今回の行程では、「現存十二天守」制覇中だというのに、宇和島城をうっかり通り過ぎてしまうという大チョンボを犯してしまいました。次回の楽しみだなどと強がってはいますが、実のところ、今でも悔やんでいます。次回の車中泊お遍路の計画を立てたり、八十八巻完成まで写経を頑張ったりして、前向きに暮らしていくことにいたしましょう。そうそう、道後温泉本館の2階に上がるのも次回の楽しみですしね。
 そんなこんなで、次回はいよいよ四国お遍路の最終回。「車中泊でお遍路16日間⑤ 〜私のお遍路・こんな感じで巡りました(その4・主に香川編)〜 」としてお伝えしようと思います。

 今回もお越しいただきありがとうございました。

 はーい、ということで、 旅々どーも(^_^)/ でした。


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